経済の世界史をアートで学ぼう!「名画で学ぶ経済の世界史」を箇条書きでザッと解説
こんにちは。年間100冊以上の本を読む社会人の筆者です。
今回は、「名画で学ぶ経済の世界史」を箇条書きでザッと要約します。
美術・歴史などに興味がある方は、是非参考にしてみてくださいね。
書籍情報
ソース
書籍タイトル:「名画で学ぶ経済の世界史 国境を越えた勇気と再生の物語」
著者:田中靖浩
発売日:2020年07月30日
本書の概要
本書は、時代ごとの名画をもとに、世界史の流れを学ぶことができる一冊です。
名画をもと、世界史の経済の流れを理解することができます。
ルネサンスはペストと経済危機からの再生だった!?
あのルノワールはフリーランス処世術の達人だった!?人々の知恵と工夫が経済を動かし、
さまざまな困難を乗り越えてきた!
名画を通して学ぶ画期的な世界史入門。登場するのは神父、軍人、商売人、国王、高級娼婦、画家に画商・・・
レオナルド・ダ・ヴィンチもナポレオンも!
有名無名の彼らが悩みながら奮闘し、
切り拓いてきた世界史の舞台裏へご案内します。ナビゲーターは、講演などでひっぱりだこの人気公認会計士。
愛と情熱をもって縦横無尽に絵画と経済の関係を解説していきます。
名画に隠された経済再生のヒントもお見逃しなく!引用元:マガジンハウス
ここから要約!
ペストの流行
・原因は中国のネズミ・ノミ説
→商業が盛んとなり、”人”とともに”菌”がヨーロッパへ移動
ルネサンス復興
・ペストからの復興(ルネサンス)
→教会がパトロンとなり出資
オランダ独立戦争
・教会=資金集め多発化
→「”商売”しすぎなのでは?」不信感が高まる
新教”プロテスタント”の登場
・プロテスタント(新)VSカトリック教会(旧)
→プロテスタントの勝利
新たなパトロン
・敗北した”教会”に代わり、個人資産家のブ”ルジョア市民”などが新たなパトロンとなる
→スペイン軍系の考えに反発
・スペインVS北部(オランダ)
→北の勝者「オランダ」が生まれる
→南部はスペインの支配力が残り、ベルギーという国になる
集団肖像画が流行
・非宗教的な絵画の増加→”日常画”
・商業が盛んになることが宣言される
→宗教問わず入国が可能となる
→ユダヤ人が金融面で大活躍
・チューリップバブル
”絵”が小型化
・パトロンの変化により市民の購入が一般化するようになる
・教会の勢力が弱まったため、オランダでは宗教画×絵画○となる
・「部屋に飾る用の絵画」の需要高のため、サイズ「小さく美しい」風景画が流行へ
→絵画の”マーケットイン”化
・オランダの画家にとっては「絵画の基礎」に加え「流行キャッチ」が必要となった
南のベルギー
・当時のヨーロッパは絶対王政
・”バロック”の流行(大袈裟にヨイショすること)
⇄”プッサン流”の高貴で知的な絵画
2つの派閥
- カトリック系の画家ルーベンス→(宮廷画家など)安定性アリだが、自由なし
- プロテスタント系の画家レンブラント→フリーランス的に絵を描くことが可能
イタリアとフランス
・ダヴィンチ=イタリア出身だが晩年はパリで暮らす
・イタリアのメディチ家=お金の使いすぎで自所有の銀行を潰す
・フランス人はイタリアに憧れる
→イタリアの絵画購入をしまくり
→フランスの財政が悪化
フランス芸術学校(アカデミー)
・フランスでは、芸術教育の学校がつくられる(アカデミー)
→フランス「輸入国でなく、輸出国になりたい!」
・サロン(アカデミーが有する発表会)で作品を発表
→画家は販売活動をすることができない
・「画家やビジネスは「模倣→反発→独創」の3プロセスを経由する」
わがままなフランス貴族
・フランス人の”プーシェ”=ふんわり風のロココ絵画←貴族たちに好まれた
・庶民の税金が多すぎる
→貴族や王が襲われる
→フランス市民の革命=成功
”原点”への回帰
・ロココ絵画の流行価値が下落(かつての貴族たちが愛していたため)
・「新古典派」が流行
→あらゆる歴史の傾向として、「混乱後の転換期」などの”先が見えない時”には原点回帰する傾向あり
・ナポレオンの登場
→ルーブル宮殿を一般開放=”文化の力”で支持者増加
・ミレー=農民の労働風景画を描きはじめる
16世紀の”梅毒”
・原因1:フランス兵士が、イタリアのナポリから病原菌を持ち帰ったため
→蔓延、戦争へ
・原因2:教会の聖職者が、結婚を禁止される
→娼婦の需要が発生→さらに梅毒が拡大
・マネ作 「オランピア」(=娼婦)
→ヌードなのに宗教画でないとされ、反逆受ける
→「表現の自由とは?」後世に訴えることに
マネの影響を受けた印象派たち
ー モネ、ルノワール、バジール、モリゾ ー
・アカデミーに所属(だが、”古典的な方針”に反発する)
・モネ1:絵の具を混ぜない手法→水面を瞬間的に表現する=「筆触分割」
・モネ2:普仏戦争(プロセインの勝利)により、モネはロンドンへ避難
・19世紀:不特定多数への購買が必要と考えた印象派たち→第一回グループ展を開催
→だが失敗(のちに8回開催することとなる)
・ルノワール:ブルジョア(富裕層)顧客の虚栄心を満たすための絵描く(愛犬描くなど)
→ルノワールはマーケティングの腕前があった
・印象派たちが追求した「絵画の意義」とは?
→「見る人を幸せにするため」
イギリス
・「産業革命」(貧富の差が拡大)
・当時のイギリス平均寿命は”15歳”
・「衛生環境の悪化」が、「技術革新の対価」を痛烈に世の中へ映し出した
・しかし工業化によりイギリスは”経済力”が向上
→文化芸術を求めるようになり、イタリアへ憧れる
・「グランドツアー」の流行(ベネチア観光など)
→イギリスの富裕層=ヨーロッパ中から絵を集めるようになる
・風景画のお土産が人気→ベニスの画家”カナレット”
英「ナショナルギャラリー」の意義
・ロンドンでは、ナショナルギャラリーが個人として建てられる(珍しいこと)
(→金融業者の”アンガースタイン”によるコレクションを、英国が購入し公開した)
・一方、通常ヨーロッパ各国の場合には、「自国の財産を守らなければ」などと国自身が想起し建立するパターンが主流(王族貴族などが中心)
英 風景画家”ターナー”
・「感性で自由に描こう」=ロマン派となるターナー
→ロマン主義→ロマン派
・「反 新古典派」古典派とはなんだか堅苦しくはないだろうか?と疑問浮上がターナーのきっかけ
2つのマーケット
・画家への収益化が難しい仕組みが増える
- 「発行マーケット」…画家への収益性アリ
- 「流通マーケット」…画家への収益性アリ(購入者同士のみで完結するお金)
VS カメラ
・カメラが発明される(あらゆる描写が”簡単”かつ”正確”となってしまう)
- 正確な描写⇄画家「見えないものまで描いてやる」と奮闘
- カメラは”色鮮やか”さを表現することができない⇄画家「色鮮やかで、大胆な色使いしてやる」と奮闘
「画商」と「画家」の関係性
・絵画の価値は”主観的”で”不安定”
→画商側は、「より高価に売りたい」
・画家としてのあり方(考え方)の変化
→「画家自身のブランド化」→イメージアップが図られるように
まとめ
いかがでしたか?
本書「名画で学ぶ経済の世界史」は、”アート好き”や”歴史好き”など、様々な対象の方にとってはとても興味深いですよね。
また、このブログでは読書やアートのことを発信しています。
是非、参考にしてみてくださいね。
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